陸上自衛隊ヘリ 離陸10分後“消息絶つ”…10人搭乗 1週間前に着任“師団長”も
沖縄県・宮古島周辺で、10人が搭乗していた陸上自衛隊のヘリコプターが消息を絶ちました。ヘリには、部隊の最高責任者である師団長も乗っていて、夜通しで捜索が続けられています。
略
■離陸から10分後…消息絶つ「航空事故と概定」
略
ヘリは午後3時46分、宮古島を離陸して周辺を飛行したのち、午後5時5分に再び戻ってくる予定でした。異変が起きたのは、離陸から10分後の午後3時56分。ここで消息を絶ちました。
森下陸上幕僚長:「これまで発見された機材らしきものの状況から総合的に判断し、航空事故と概定しました。搭乗員は10名、操縦士2名、整備士2名、搭乗員6名です。搭乗員には第8師団長陸将、坂本雄一が搭乗していました」「(Q.師団長が事故に巻き込まれることは過去に?)現在知るところではない」
■機体の一部?発見 どれも損傷ひどい状態
ヘリに乗っていた第8師団・坂本雄一師団長。師団長とは、6000人以上を率いる陸自の幹部で、階級は最も高い陸将です。師団長に着任したのは先月末、およそ1週間前のことでした。
坂本第8師団長:「みなさんご承知の通り、中国、北朝鮮、ロシアに囲まれ、極めて厳しい安全保障環境にあると言えます」
坂本師団長とは以前、上司と部下の関係だった自衛隊元統合幕僚長の河野克俊氏は…。
河野氏:「私としては非常にサポートしてもらって、感謝していました。彼は非常に真面目ですし、指揮官としては指揮統率能力が高い」
師団長自ら搭乗していた理由については、次のように話します。
河野氏:「地形や周辺海域も見てるだろうし、今がどういう状況かについて、師団長が自らの目で確認するということで、今回の飛行はあった」
海上保安庁の関係者によると、午後7時ごろ、巡視船が周辺海域で油やヘリコプターの回転翼のようなものを見つけたといいます。
発見されたものはどれも損傷がひどく、これは機体の窓部分とみられます。
未使用の救命ボートも見つかっていて、そこには「陸上自衛隊」と書かれていました。
■元統合幕僚長「パイロットの錯誤は考えにくい」
10人を乗せていたヘリに何があったのでしょうか?
河野氏:「人為的なミスというのは客観的に考えづらいと思う。午後4時半くらいで、まだ明るい段階。なおかつ天候もそんなに悪くなかったと聞いてますから、パイロットの錯誤というのは考えにくいなと思う。それくらいしか、今の段階では言えません」
楽天市場