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人けのない深夜の街を歩く男。
そのまま通り過ぎるかと思いきや、閉められたシャッターに突然歩み寄り、スプレーのようなもので文字を書き始めた。
赤いスプレーのようなもので書かれたのは「殺す」の2文字だった。
男が現れたのは、4月9日の日曜日、午後11時ごろ。
現場は兵庫・丹波篠山市の街。
悪質な落書き行為の一部始終が、防犯カメラに記録されていた。
路上に歩いて現れた男。
道に面したブロック塀の前で立ち止まると、手前に左足を乗せ、右手で何かを書き始めた。
書き終えると、右に移動。
再び足を乗せ、文字を書き始める。
書き終えた男は、小走りで来た道を引き返し、画面から消えた。
それからおよそ7分後、同じ場所に再び現れた。
先ほどのブロック塀の前を通り過ぎ、道路脇の敷地内へ。
しかし、すぐに道に戻り、向かい側にある工場のシャッターの前まで来ると、スプレーを取り出し再び落書きを始めた。
その後、男は車で現場を立ち去ったが、そのヘッドライトに照らされたシャッターには、やはり赤い文字で「殺す」の文字が残されていた。
この防犯カメラに映る姿が決め手となり、現場近くに住む65歳の男が器物損壊の疑いで逮捕された。
被害に遭った自動車販売店の社長は、逮捕の知らせを受け、安堵(あんど)の言葉を口にした。
被害に遭った自動車販売店の社長「もうホッとした、もうやれやれ。腹立つけどしょうがないもんな」
防犯カメラがとらえた「殺す」の落書き。
被害はこれだけではない。
近くのそば店では、玄関や外壁など、至るところに「殺す」と書かれている。
そば店の店主らは、休みを返上して落書きを消す作業にあたったものの、完全には落としきれず、「殺す」の文字がうっすらと残った状態。
被害に遭ったそば店の店主「真っ先に思ったのが、何か恨みを買ったのかなと思ったんですけど、書かれている文言が文言なので、頭真っ白になりましたね」
警察の調べに、男は「そんなもん知らん」、「わしは現場にいなかった。何もやっていない」と供述し、容疑を否認している。
静かな街で起きた悪質な落書き事件。
警察は、犯行に至った動機などについて調べを進めている。
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